約9年に及ぶ司法試験の受験生活を終えて(4回目合格)

雑記

2019年9月10日、ありがたいことに、司法試験に合格いたしました。

法曹を目指して法学部に入学した2010年から、早9年が経ちました。

(本格的に勉強していた期間は約7年程度です。)

自分でやっている限りにおいては気づかなかったのですが、

「同じ領域の勉強をそこまで根気強くできるのはスゴい」

と友人に言ってもらい、なんとなくそうなのかなと、取るに満たない実感を抱いているところです。

今回のブログは、あれです。

合格すると、とたんに自分語りをするという、司法試験合格者に特有の病気が発症したという内容です。

ただ、別に受験生に向けて「こういう勉強をしろ!」みたいな内容を書くつもりはありません。

本当に、ただ単純に、「僕にとって司法試験というのはこういうものだった」というログを残しておこう、というだけです。

息抜きにでも読んでいただけると嬉しいです。

試験に受かって一番に感じたこと

今回、僕は4回目の受験で合格しました。

1~3回目まではネットで合格発表を見たのですが、今回は霞が関まで掲示板を見に行ってきました。

3回目までは、「最悪落ちても次がある」という気持ちに比較的簡単に切り替えられたのですが、今回はそれが全くできませんでした。

落ちてもラストチャンスがあるのは確かなんですけど、じゃあ「次もあるから大丈夫」という気持ちでは全く居られなかったんですね。

なので、なるべく考えないように、約ひと月前からアホみたいに予定を詰め込みました。

おかげさまで、当日までは予定に追われる日々で気持ちよく過ごすことができたと思います。

発表当日は13時前まで寝ていたので、とにかく支度して行かなければ発表に間に合わないということで急いで家を出ました。

それでも電車の中では気が気じゃないし、霞が関前になぜか25分前に着いてしまって、仕方なく発表待機列に並んでしまい、暑いし緊張するし人多いしで早く家に帰りたかったです。

そんな精神状態で合格発表の時間になり、自分も掲示板の前へ。

番号を見つけた瞬間は、一瞬嬉しかったのですが、すぐに「ようやく受かった…来年はもう受けなくていいんだ…」という安心感に変わりました。

泣きましたけど、それは嬉しいんじゃなくて安心感で。

お世話になっている先生にご報告して同じような話をさせていただくと、

「僕も当時、同じようなことを言ってました」

と返信をいただいたので、司法試験とはそういう試験なんだと思います。

お世話になった方々に合格報告をして

晴れて合格しましたので、今まで長い間応援してくれていた家族、友人、先生などなど、本当にたくさんの方々に感謝のご報告をさせていただきました。

皆さんから「おめでとう!」と声をかけてもらううちに、ようやく嬉しさを実感できるように。

と同時に、「この人達の期待に応えられるように頑張りたい」という気持ちが強くなりました。

祖母からは「羽を伸ばしたいんじゃない?」と言われましたが、5月の試験終了から充分に休みましたし、今はとにかく少しでも早く法律の領域で活躍していらっしゃる諸先輩方に負けないくらいの仕事がしたいと思っています。

(といいながらも、今月中旬にベトナムに行ってきます。ただ、半分は親友に会いに行くのですが、もう半分は今後のための視察的な何かが目的です。)

受験生活を振り返って

一番の感想は、「なにより精神的に辛かった」ということです。

僕は元々、検察官になりたいと思って、法学部に進学しました。

(現在は弁護士志望です。)

その頃は、「法曹になるには法科大学院というところに行かなければならないらしい」くらいの情報しか持っていなかったのですが、とにかく勉強しなきゃいけないと思っていたので、「サークルは1年だけにしよう」と思って大学に入ったんですね。

音楽系のサークルはきっぱり1年で辞めましたし、2年次には法律系のサークルでもう一年だけ活動していたものの、3年からは本当にサークル活動も一切せず、授業かゼミか図書館で勉強という大学生活を送りました。

当時の生活に後悔はしていませんが、大学3・4年次はもう少し色々経験しておいても良かったかなーと思っています。

(なお、受験浪人になって時間の融通が効くようになったので、当時の時間を絶賛取り返し中です。)

大学院では特に友達を作るということもせず、淡々と授業をこなしていました。

(自慢じゃないけど、高校・大学と友達は多い方でした。でも、ロースクールの人たちとは何故かイマイチ話が合わなくて、ほぼ友達は作りませんでした。)

まわりのロー生は友人同士で自主ゼミを組んだりして「一緒に頑張ろうぜ!」という雰囲気でしたが、僕の場合は、ほんの数名を除いてそういう人がいなかったので、比較的”孤独”な受験生活だったと思います。

“孤独”で大変なのは精神面の管理です。

司法試験はたしかに純粋な勉強レベルとしても高いと思いますが、年に1回しか受けられないし、短答の一次合格持ち越しもないし、試験自体もとにかく疲れるしで、メンタルをガチで削りにくる試験と言えます。

しかもまわりの友達はすでに社会に出て立派に働いているし、僕よりよっぽど”大人”です。

自分も早く働きたいのに、そのステージにたどり着けないというジレンマがいつも付いてまわりました。

それが自分にとっては、とにかくストレスでした。

そういう部分のケアができてないと、乗り越えるのは厳しいというのが率直な感想です。

僕には幸い、勉強以外の面で応援してくれる大切な仲間がたくさんいて、そうした人達に助けられたことが何度もありました。(俺かな?私かな?と思ったそこの貴方。そう、貴方のことです。)

改めて、本当にありがとうございました。

司法試験合格を目指しはじめた当時の自分に言いたい6つのこと

ここまでの受験生活を振り返って、大学時代の、ロースクールを目指し始めた当時の僕に言いたいことは次の6つです。

1.まず、筋トレしろ。

は?筋トレ??」と思ったそこのあなた、まあ待ってください。

ちゃんと科学的に根拠があるのでそう言っているだけです。

筋トレすると、勉強にどんな効果があるか知っていますか?

端的に、「勉強に対するモチベーションがあがる」のです。

なぜか。

筋トレをすると、テストステロンという脳内物質が分泌されます。

これはやる気の元になっていまして、体内のテストステロンが増えると、気持ちが前向きになったり物事に積極的に取り組むようになるのです。

つまり、受験勉強との関係では、勉強にとっかかりやすくなり、能動的に勉強するようになるので記憶にポジティブな影響が現れ、勉強効率がぐんと伸びるのですよ。

また、筋肉量が増えることで基礎代謝が上がる関係で血流も増えやすくなるので、頭に血が巡りやすくなり、頭の回転も良くなります。

(さらにさらに、受験生が陥りがちな「いかにも不健康そうな見た目」から脱出することができます!)

もういいこと尽くしでしょ。

どの参考書使えとか、予備校行けとか、判例集10回やれとか色々と勉強法はあるかもしれないし、どれが会うかは人それぞれです。

でも、こと筋トレに関して言えば、基本的に男女全員に例外なく当てはまります

断言します。

司法試験受験生は、全員今すぐ筋トレを始めるべきです。

間違いなく合格への近道です。

別にムキムキになる必要はありませんから(僕もうっすら胸筋が見えるくらいで、久々に会った友人に「ちょっと体つき良くなった?」と言われる程度)。

(家でもできる筋トレ方法の指南とか、ご希望でしたらぜひお伝えさせていただきます。)

2.7時間睡眠を取ろう

睡眠は本当に大事です。

睡眠不足の脳は、二日酔いの状態と変わらないのだそう。

僕らの資本は体、特に脳です。

それをベストな状態で使えるようにすることは受験生にとっての至上命題だと思います。

その一つは先ほどの筋トレですが、もう一つ重要なのが睡眠なのですよ。

「俺、昨日16時間勉強して3時間しか寝てないわーつれー」とか言ってるミサワが居たら(このネタ通じるのか?)ぶん殴ってもらって結構です。

司法試験の勉強はたしかに大変ですが、効率よく勉強することを念頭に置くべきです。

睡眠時間を削るのは全くもって愚策で、勉強効率が下がる負のサイクルに飲み込まれていきます。

3.科学的な勉強法を追求しよう

ここでいう勉強法とは、さっきから言っている通り、「この基本書を使え」とか「過去問を何回解け」とかいう細かい話ではありません。

試験本番で知識を全て活用することを目標に置いたときに、その力をフルに発揮できるような勉強を最大効率で行うにはどうすればよいのか、という意味での勉強法です。

それは例えば、集中/分散学習、記憶の定着法(エビングハウスの忘却曲線の話では足りない)、人間の脳が一番動くタイミング、クロノタイプ、etc… などです。

これには科学的な答えが用意されているので、司法試験受験者が発信している勉強法とは根本的に異なります。

司法試験受験者の勉強法が役に立たないと言っているのではありません。

どんな教材を使って、どうやって勉強すべきかなどは色々試して自分に合うかどうか確かめないわけにはいかないので、その参考としてはとても役に立ちます。

が、主観的な”体験”の域を出ないので、再現性に欠けるのですね。

一方、僕がここで言っている科学的な勉強法というのは、司法試験に限った話ではなく、普遍的な勉強に使えるテクニックの話です。

それにはちゃんとしたデータに基づく結果が提示されているので、再現性が高い。

司法試験界(に限らず受験界)はこの辺の認識が足りていません。

僕もそうでした。

ですが、科学的な勉強法をもとに勉強計画を立てて淡々と勉強していけば、間違いなく効率よく知識を吸収できます。

天才でなくても努力すれば受かります、というのはよく言われる話ですね。

確かにそれは真理なのですが、もう一歩進めて、「最大効率の努力で手っ取り早く合格」しましょう。

ここでこの話をこれ以上掘っていくと長くなってしまうので詳論は避けますが、入門編としては、この辺がおすすめです。

4.別に予備校は行かなくてもいい

僕は大学から現在に至るまで、一度も予備校を利用せず、完全に自学自習で勉強してきました。

それでもこの通り、一応は受かります。

受験予備校でアルバイトをしていた経験から申し上げると、たしかに予備校は効率的です。

短期間で基礎的な知識を一通り入れるのが目的なのであれば、これほど効率の良い方法も無いと思います。

もしかすると、予備校を利用していれば一発で受かっていたかもしれません。

現在は予備校ベンチャーも出てきて、比較的低価格で良質な講義を受けられますし。

でも、とにかく自分はお金が無くて、しかも予備校のスタイルが合わなかったので、こうして4回目にしろ独学で合格できたことを純粋に誇らしく思っています。

予備校も要は勉強法の一つで、合う・合わないがあるので、「人それぞれ」以上の答えは無いと思います。

5.ともに勉強できる仲間はいなくてもいい

先ほども少し触れましたが、僕には「一緒に合格を目指す仲間」がリアルタイムでは、ほぼいませんでした。

勉強は一人でもできるというのが僕の信念みたいなものでして、自主ゼミでわーわーやってる時間が会ったら自分のために使いたいと思っていたんですね。

長期的に見れば、ロースクールで得た友人というのは将来の財産です。

でも、僕の行ったローが人数多すぎて自習室に居るのも嫌だったので、そういう交流をする気になれませんでした。

まあ、司法試験に受かるだけなら、なんとかなります。

友達の目というのは、自分の答案や知識を客観的に見る契機として捉えられます。

が、それならばローの教授にオフィスアワー等で見てもらったり、信頼できる先輩等に見ていただいた方がよっぽど有益です。

また、司法試験の論文に必要な文章作成能力というのは、何も司法試験に特化した話ではありません。(もちろん例外はありますが。)

そういった類の議論を出口の見えないまま友人と議論しているよりは、下記に挙げるような本を読んで日本語を学んだほうがよっぽど有益だと思います。

法律文書プロパーの書き方をもう少し深く学びたい方はこちらもおすすめです。

この本を読んだおかげで、僕は、純粋な文章作成能力について言うと、そこそこ自信を持っています。

(このブログの文章は、わざと文体を崩している箇所が結構ありますが。)

たとえば、ローの制度で他人の答案を読む機会があったのですが、「まずこの本読めよ」というモノが結構ありましたね。

なので、司法試験合格という短期的な目標を達成することに限って言えば、勉強仲間を無理に作る必要はありません。

ただ、将来の仕事仲間を作るという意味では別のリカバリが必要ですよー。

6.友人は大切にしよう

一方、メンタル面のケアが大事と言ったとおり、勉強以外の面で支えてくれる仲間の存在は大切です。

これはロー生でもそうでなくても、どっちでも良いとは思うのですが、僕の場合はほとんどがロー生ではない既知の友人でした。

こうした人達の存在は何モノにも変えることができません。

マジで大事にしましょう。

まとめ

後半は「当時の自分に言いたいこと」と言いつつ、結局のところ受験生に向けた説教臭い情報発信になってしまいました。

すいません。

でも、ここで書いたことに嘘偽りは一切ありません。

特に、上記1~3.については声を大にして主張していきたいところです。

今回の試験が不合格で、来年の再受験を目指している受験生の方々へ。

ぜひ、これまでのご自分の勉強方法を「科学的に」見直してみてください。

わからなければ、いつでも相談に乗ります。

(具体的な司法試験プロパーの勉強法については言及しませんので、安心してください。聞かれれば一個人の体験として答えますが。)

今年の試験に合格した皆さまへ。

73期としてお世話になることもあるかと思います。

まわりの友人からは「見た目普通だけど話すと色々ヤバい」とか言われますが、至って常人なつもりです。

ぜひ、お互いの過去の話、今の話、楽しい将来の話をしましょう。

弁護士として活躍されている皆さまへ。

同業としてお世話になることがあるかと存じます。

若輩者ですので至らないところばかりですが、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。

僕の大切な友人・先輩・後輩のみなさんへ。

今まで応援してくれて本当にありがとうございました。

僕がこうして合格の報告をできているのは、掛け値なく、みなさんのおかげです。

ようやく、仕事の方から、みなさんへの恩返しができそうです。

11月中旬くらいまでは余裕がありあまっているので、ぜひ遊んでください。

(現時点で僕が提供できるのは、法律の知識、勉強法のノウハウ、仮想通貨(暗号資産)の話(投機とかではなく純粋な技術的・社会的話題)、スタートアップの面白いサービスの話、コミュニティの作り方、意外と役立つ大人の雑学の話などです。)

以上です。

駄文に長々お付き合いいただきまして、ありがとうございました。

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コメント

  1. 武田 より:

    はじめまして!
    合格おめでとうございます!!

    自分は今年一回目の司法試験を受けて不合格だった武田と申します。

    趣味が筋トレで、来年の二回目に向けて勉強とジム通いの両立を考えています。

    takさんは毎日何時頃筋トレをなさってましたか?
    自分は早朝だと疲れが出ますし、夜は興奮して眠りが浅くなる気がします。
    夕方だとローの自習室からの移動が大変なんですよね。

    • Tak より:

      ご質問ありがとうございます!

      ○時間帯について
      ・頭を起こす→朝イチ
      ・筋力増強・筋肥大→夕方
      がオススメ、というのが答えです。
      夜の筋トレは、ご指摘の通り体が興奮して眠りが浅くなる傾向があるので、避けるのが無難でしょう。

      ○朝のトレーニング
      「早朝だと疲れが出る」とのことですが、朝の筋トレでは追い込んでも夕方のそれに比べて筋肥大等の効率が良くない、というデータが出ています。
      したがいまして、朝の筋トレ=体に血を巡らせて頭を起こすことを目的として、低負荷に調整したトレーニングをするのが良いです。
      「追い込んで疲れた」状態ではなく、「体を動かしてスッキリした」状態にするというイメージですね。

      ○夕方のトレーニング1
      夕方について、移動が大変とのことでしたら、私なら20~30分程度の散歩(歩行瞑想)をします。
      “夜にかけても自習室で勉強するために頭を働かせる”のが目的でしたら、やはり高負荷のトレーニングは必要ありません。
      散歩ならキャンパスの敷地内や学校の周りを歩くだけなので、面倒ではないかと。
      その際、足裏の感覚に集中して少しゆっくり目に歩くと、前頭葉が鍛えられて集中力が増します。

      ○夕方のトレーニング2
      筋トレがご趣味とのことで、追い込む筋トレもなさるでしょうから、その場合は夕方にしましょう。
      ジム終わりは素直に家に帰って、勉強するにしても単純な作業(短答を解く(答え合わせはしない)、まとめノートをめくる、判例集を読んで要旨を引き出せるか確認する、など)をやるのが良いと思います。

      ただ、あくまで追い込んだ後の勉強は”しない”or”あまり頭を使わないモノにする”のをオススメします。
      <体が疲れる→頭が働きにくい→勉強効率が落ちる→記憶も定着せず、時間もかかって夜の睡眠が取れない>という罠に陥りますので……

      ○私の場合
      7:30に起床→瞑想を20分→自重トレを12分(スクワット、腹筋、背筋、胸筋)
      がルーティンなので、それくらいの時間帯に、頭を起こす目的での筋トレをしていました。
      夕方に行う、追い込む筋トレは週2~3程度で、近くの公園で17時頃に。
      それ以外はプッシュアップバーやローラーを使っての自重トレを自宅でやってました。

      私はほぼ自宅で勉強していたのと、ジムは友達に誘われたときにビジターで入るくらいなので、自重トレのみでこういう感じになっています。が、ジムトレの場合も目的に合わせて負荷を調整するというポイントは一緒です。

      武田さんの場合、もし部位別で毎日ジムに通うのでしたら、その後の(単純作業な)勉強もまとめて習慣化できそうなので、それはそれで良いかもしれません。

      勉強&筋トレ、頑張ってください!応援しています!

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